#06
recycling / decorating / keeping
金継ぎ
Japan
金継ぎとは:
割れたり、欠けやヒビがはいってしまった器を、漆や金粉などの天然の素材で修復する日本の伝統技術。
使えなくなった器をまた使うことができる喜びを感じられるとともに、金継ぎがほどこされた器のあらたな表情により、器を育てていくような愛着がわいてきます。 金継ぎで修復ができるので、お気に入りの器も大事に奥にしまっておかずに、もっと気軽に日常的に使っていきたい。また、憧れの器を思い切って購入するいいきっかけになるかもしれません。
使えなくなった器をまた使うことができる喜びを感じられるとともに、金継ぎがほどこされた器のあらたな表情により、器を育てていくような愛着がわいてきます。 金継ぎで修復ができるので、お気に入りの器も大事に奥にしまっておかずに、もっと気軽に日常的に使っていきたい。また、憧れの器を思い切って購入するいいきっかけになるかもしれません。
歴史:
縄文時代の器に金継ぎで修理がみられるほど歴史は古く、室町時代には茶道の影響で、金粉で装飾された金継ぎの器に芸術的な価値が見いだされるようになりました。 ものを大事にする日本独特の美意識は、芸術として文化財に指定されたり、骨董として扱われるものもあります。
現在では、気軽に体験できる金継ぎ教室や、金継ぎセットが販売されるなど、金継ぎは身近になってきています。
現在では、気軽に体験できる金継ぎ教室や、金継ぎセットが販売されるなど、金継ぎは身近になってきています。
漆について:
金継ぎのほとんどの工程に漆を使います。そのまま塗って下地や保護として用いたり、小麦粉などと混ぜてパテや接着剤の役割をしたり、金継ぎには欠かせない材料と言えます。 ウルシの木の樹液である漆は、直接肌に触れるとかぶれることがありますが、乾燥させることで硬くなり、酸やアルカリ、熱や湿度に強く、抗菌作用もあるなど、安全性に優れた天然素材です。
ここで紹介する天然の漆「本漆」を使った伝統的な「本漆金継ぎ」のほかに、近年では本漆のかわりに「合成樹脂」を使った手頃で簡単な「簡易金継ぎ」があります。
漆についてもっと読む > 漆器
ここで紹介する天然の漆「本漆」を使った伝統的な「本漆金継ぎ」のほかに、近年では本漆のかわりに「合成樹脂」を使った手頃で簡単な「簡易金継ぎ」があります。
漆についてもっと読む > 漆器
金継ぎの材料:
透漆(本漆)/弁柄漆(本漆)/小麦粉/木粉/刻苧粉/砥粉/真綿/金粉/ヘラ/カッター/砥石/やすり/筆/油/ガラス板/ビニール手袋/マスキングテープ
金継ぎのやり方:
割れの場合
(大きな欠けの場合は2と3を、小さな欠けやヒビの場合2〜5を省きます。)
1 . 漆固め [下地]
割れた面に透漆を塗る。漆の乾燥に最適な高温多湿の室で乾かす。
2 . 麦漆接着 [接着]
透漆に小麦粉を混ぜて糊を作り、割れた破片を接着。 室で乾かす。
3 . 余分な麦漆を削り取る。
4 . 刻苧付け [パテ]
透漆に木粉・刻苧粉を混ぜて刻苧漆を作り、欠けた部分を補修。室で乾かす。
5 . 余分な刻苧漆を削り取り、砥石で研いで形を整える。
6 . 錆漆付け [ペースト]
透漆に砥粉を混ぜて錆漆を作り、薄く塗る。室で乾かす。※
7 . 錆研ぎ [研磨]
表面がなめらかになるように砥石などで研ぐ。※
8 . 地塗り [下地]
弁柄漆を薄く塗る。
9 . 金蒔き [仕上げ]
金粉を真綿に付けて蒔く。
10 . 磨き
メノウで金粉部分を磨く。
※大きな修復や、強度を出したい場合、繰り返し行います。
ひとつひとつの工程は、それほど時間はかかりませんが、漆を使うほとんどの行程の度に高温多湿の箱「室」に入れて数日〜2週間くらい乾燥させます。 そのため修復内容によっては完成まで1、2ヶ月以上かかります。ひとつひとつの工程を丁寧にすすめるうちに、次の工程が待ち遠しくなってきます。
(大きな欠けの場合は2と3を、小さな欠けやヒビの場合2〜5を省きます。)
1 . 漆固め [下地]
割れた面に透漆を塗る。漆の乾燥に最適な高温多湿の室で乾かす。
2 . 麦漆接着 [接着]
透漆に小麦粉を混ぜて糊を作り、割れた破片を接着。 室で乾かす。
3 . 余分な麦漆を削り取る。
4 . 刻苧付け [パテ]
透漆に木粉・刻苧粉を混ぜて刻苧漆を作り、欠けた部分を補修。室で乾かす。
5 . 余分な刻苧漆を削り取り、砥石で研いで形を整える。
6 . 錆漆付け [ペースト]
透漆に砥粉を混ぜて錆漆を作り、薄く塗る。室で乾かす。※
7 . 錆研ぎ [研磨]
表面がなめらかになるように砥石などで研ぐ。※
8 . 地塗り [下地]
弁柄漆を薄く塗る。
9 . 金蒔き [仕上げ]
金粉を真綿に付けて蒔く。
10 . 磨き
メノウで金粉部分を磨く。
※大きな修復や、強度を出したい場合、繰り返し行います。
ひとつひとつの工程は、それほど時間はかかりませんが、漆を使うほとんどの行程の度に高温多湿の箱「室」に入れて数日〜2週間くらい乾燥させます。 そのため修復内容によっては完成まで1、2ヶ月以上かかります。ひとつひとつの工程を丁寧にすすめるうちに、次の工程が待ち遠しくなってきます。
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