日付が漢数字で書かれているめずらしい日めくりカレンダーは、わさびの取引が多い寿司屋や蕎麦屋などの和食店へのノベルティとして作られました。

歌舞伎の看板などに用いられる江戸文字の「勘亭流」という書体が使われており、筆太で隙間の少ない文字は満席を意味し、商売繁盛を願って縁起をかついでいます。 この江戸情緒を感じさせる勘亭流の手書きの文字は、歌舞伎座の筋書を戦後約40年間書き続けた保坂光亭さんによって書かれています。

カレンダーには、干支にちなんだ全国の動物の縁起物、郷土人形の「干支人形」の縁起の良い伝統の飾りと、表紙には富士山が描かれ、日本伝統の食材「わさび」がいつまでも日本そして世界の人々に愛されるようにと思いが込められています。（写真はカレンダー部分のみ）
めくった紙も、使った漆椀の重ねの間の紙として、ちょっとしたものを包むとしても再利用できます。