#03
drinking
ウィルヘルム ワーゲンフェルド ティーセット
Jenaer Glas
JENA, Thuringia, Germany
- heat-resistant borosilicate glass
- tea pot: H14.5cm W28cm D16.8cm 1500ml
- cup & saucer: H4.3cm W16.7cm D16.7cm 150ml
the product:
ドイツを代表するバウハウスのデザイナー、ヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルド氏がデザインした、Teeserviceシリーズのファーストモデル。「形は機能に従う」という合理的で機能的なデザインは、耐熱ホウケイ酸ガラスの新しい可能性が繊細なデザインと調和しています。戦後の混乱の中、東西に分断されてしまったイエナグラスの技術者たちでしたが、このティーセットは、彼らが「また一緒に素晴らしいものづくりができるように」という願いが込められた希望の象徴だったといいます。
優れた職人により、ひとつひとつ手吹きでつくられているガラスは、現在でも高い評価を受けEdition Wilhelm Wagenfeldと称されています。
ポットは大容量で、内側に厚手のガラスの茶こし付き。機能的にも素晴らしく、緊張感のあるモダンなフォルムが美しい一品です。おどろくほど薄くて軽いカップ&ソーサーは、とても浅くフラットなデザインで重ねても場所をとりません。すべて電子レンジ、食洗機、ティーウォーマーのほか、直火でも使えます。光学や天文の技術を経て、現代ではこのティーセットが日用品として生活になじんでいることを考えると、感慨深いです。
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the maker:
イエナグラスは、1884年ドイツのイエナの街で、化学者オットー・ショットが発明した特殊な耐熱ホウケイ酸ガラスから始まりました。光学機器の製造から、顕微鏡やカメラのレンズ、天文分野の研究の発展に貢献。1918年にイエナグラスとして耐熱性の家庭用ガラス製品の製造を開始します。その後、1945年ベルリンの壁が作られる前の第二次世界大戦東西ドイツ分裂の時代には、イエナグラス社本体も西ドイツと東ドイツに分断されました。
西ドイツは新しい時代に向け近代的なデザインと技術を発展させ、東ドイツは古くからの伝統を重んじた昔ながらの技術を守る方針へ移行していきます。その時代の西ドイツで生産された製品の底面には"MAINZ(マインツ)"、東ドイツでは"JENA(イエナ)"と刻印されています。
1971年に西ドイツのイエナを引き継いだZwiesel Kristallglas(ツヴィーゼル・クリスタルグラス)が、東ドイツのイエナを吸収し、イエナグラスは再統一されました。
ドイツで「耐熱ガラスの代名詞のイエナ・グラス」といわれるイエナグラスのコレクションには、バウハウスの精神が反映されています。
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