#11
drying / keeping / cooking / decorating
柳のトリベット
Wind Willow Basketry
KAKANUI, Otago, New Zealand
- willow
- W35.5cm D32cm H2.5cm
the product:
作家自身が育てた柳の樹皮を丁寧に剥ぎとり、こだわりの伝統的な道具を用いて、ひとつひとつ作られたなべ敷き。 このアシンメトリーなかたちは、 「フィッチング」という伝統的な技術で編まれています。天候などの影響で採れる柳の太さが毎年異なるため、採取した柳の太さに合わせて間隔を調整して並べることで、全体のバランスをとっていきます。
柳は丈夫で軽く、水洗いが可能で、通気性が高いのが特徴です。表面は、鍋敷きとして使えるほか、焼きたてのパンやお菓子を冷ましたり、チーズを置いたりと、様々なシーンで重宝。裏面は浅いトレイとして、転げ落ちないように野菜やハーブをいれたり、乾燥させたりするときにも便利です。
使ったあとは、フックに引っ掛けて収納しながら乾かすこともできます。使わないときは壁に飾っても美しい実用的な民藝品です。
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the maker:
かご編み細工の歴史、技術、形と機能、先祖から受け継いだ伝統を大切にしているウィンド・ウィロー・バスケタリー。伝統的な物の美しさと実用性に触発され、かご編み細工をはじめたマイク・リリアンは、材料となる柳、製造工程や使う道具まで、「伝統」にこだわたってつくっています。
1800年代に入植者によってニュージーランドに持ち込まれ、水害から守る役割をしてきた柳。マイクは、毎年かご編みに適している7種類の柳を庭で育てています。柳は、秋頃に色が変わっていき、葉っぱが落ちた冬が収穫時期。収穫した柳は、下準備をして、編んだあとに変形しないように6ヶ月以上乾燥させます。水に浸すと柔らかくなり、乾くと堅くなる柳の性質を利用して、編む前に時間をかけて水に浸します。原木のままの色を楽しめる樹皮がついた柳と、樹皮を剥がし、明るい茶色になったなめらかな手触りの柳を、編むものによって使い分けています。マイクがつくるかご編み細工は、生垣や棺桶から、赤ちゃんのガラガラなどの小物まで大小さまざまな種類があります。
「祖先の宝物をしっかりと守る」というマイクの哲学は、幼い頃にかご細工の美しさを教えてくれた母方の祖母の姓「リリアン」を引き継ぎ、マイク・ギルリーからマイク・リリアンと母方の祖母の姓に変えるほど、彼の思想は一貫しています。
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